第5回市営保育所移管先選定部会 書記録(2017.6.9)
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第二回市営保育所移管先選定部会
2017年6月9日金曜日
【場所】
左京区総合庁舎1F大会議室
【出席者】
選定部会委員
●安保 千秋 弁護士
「京都子どもシェルター」の設立代表でもある
●岡 美智子 障害児親の会協議会 理事
「京都障害者親の会協議会」は北山通りにある北山ふれあいセンターを拠点に障害者相談、リーダー・役員の研修会等を行う
研究分野は『保育内容研究(言葉)』『児童家庭福祉』『児童文学』『幼児教育、保育、子育て』
短大にて保育者の育成を行う
●清水 智 市民公募委員
娘2人を市内の私立のこども園に預けている
●土江田 雅史 公認会計士
修学院保育所保護者の発言者三名
●民営化対策委員長 Sさん
●保護者Sさん
●保護者Kさん
●傍聴20名(修学院保育所の所長、副所長は傍聴)
※記者席は別に設定
18:30
整理券配布。一般市民の方も3名ほど来られた様子。
18:50
定員20名ちょうどなので皆さんお入りいただけます、と職員から声がかかるが、修学院の先生方が整理券を辞退していたことが判明し、保護者側で調整し、所長、副所長に傍聴してもらうことになる。
保育は大会議室の隣の部屋。
入室すると、傍聴席20席のイスに資料が既に置かれていた。
書記のパソコンを使用する用に、最後方の長机を借りることができた。
(注・この書記は、選定部会の現場において、リアルタイムでタイピングしたものなので、大部分が、大意を捉えた書き方となっていることをご了承ください。発言の詳細は録音がありますので、必要に応じて録音を起こします。)
19:00
開会
司会は幼保の課長 三宅氏
委員、傍聴人への挨拶、議事進行などについて説明。
19:05
議事進行は、安保千秋 選定部会長が行う。
●幼保・村上室長
市から法人への意向調査の結果について説明します。
資料1をごらんください。
5/18~31まで、市内の保育施設の移管意向調査を実施しました。
回答状況をご覧ください。
修学院保育所は、
「移管を受けることを検討したい」が4法人、
「関心があり詳しい話を聞きたい」が1法人でした。
淀保育所は、「検討したい」が1法人、「関心あり」が3法人でした。
法人からは、移管にあたっての条件などについて、質問がありました。
聚楽保育所は、「現時点で応募を予定している」法人は0。「移管を受けることを検討したい」が1法人でした。
聚楽保育所に関しては、保護者会から法人にたいして、「意向調査についてのお願い」等の書面が配布され(資料1後方に添付)法人から市に問い合わせが多くありました。
●土江田委員
関心があり詳しいことを聞きたいという法人に対して、市からはすでに回答していますか?
●幼保・村上室長
部会後に回答する予定です。
●安保議長
次に、5/22に修学院保育所で開催された保護者説明会についての概要です(資料2を参照)
●土江田委員
出席者32世帯とありますが、修学院は全部でどれくらいの世帯でしょうか。
●幼保・村上室長
児童が100名くらいいますので、87世帯です。
19:13
●安保議長
では、保護者の皆様との意見交換を行います。
(まず選定部員が位置を移動し、テーブル席のあいた所に、発言する保護者3名が着席する。)
●安保議長
修学院保育所の保育の質について、
施設は古いですが、乳児さんにたいしても、食事の与え方もとても丁寧で、遊びも、子供の主体性をもった遊びをされていると思っています。ただ、それぞれ特色があるので、どれが秀でているのかなどは、比べるのが難しいです。
●民営化対策委員長Sさん
修学院保育所の保育の質は高いという印象があります。あくまでも今の保育の質を守りたい。いまの民間園の質が高い場合もあるでしょうが、我々は、現在の修学院の保育の質を確保したい。できれば先生も確保したいと思います。
前回の部会では最低点を決めるのが難しいとのことでしたので、こちらで具体的に検討しました。(150点満点中、139~141点、下記意見書転載参照)これは高い、とお思いだと思いますが、最低点はぜひ設定していただきたい。これより低い点数で設定するのであれば、根拠をお示しいただきたい。
●土江田委員
この議論は昨年もありましたし、やはり保護者からの要望が多く、今年度最低点を設定した方がいいのではないかと私も前向きに考えていますが、難しいのが事実です。過去三年間の平均点は一つの参考にはなりますが、最低点ですから、130点がひとつの最低点とも考えられるでしょうし、設定するなら、具体的な検討をします。最低点設定へのご要望が強いということは理解しています。
●安保議長
6/7付けで選定部会に提出された保護者からの質問書についてご説明ください。
●民営化対策委員長Sさんより説明
(下記転載、★印は説明時のポイントを追記しています)
- - - - -
1.合格最低点について
合格最低点は必ず必要だと考えます。近年の民間移管が妥当なものであり、問題のない移管となっているのだとすれば、合格最低点は過去3年以内の審査に合格した法人の平均点を基に定めることが妥当だと考えます。
・永興福祉会128.7(九条)
・保健福祉の会141.3(吉祥院)
・京都社会福祉協会143.3(錦林)
・稲荷保育園140.8(砂川)
・(福)大原野児童福祉会140.7(山ノ本)
以上5法人の合格点の平均138.96≒139点
もしくは5中3平均の140.93≒141点
2.募集要項(案)3(5)について
以下のように変更していただきたいです。
「申請書類の著作権は申請者に帰属します。ただし,本市は移管先候補者の選定の公表等必要な場合には,申請書類の内容を無償で使用できるものとします。また,京都市は移管する保育所の保護者が強く求める場合など,事業計画書等申請書類の内容を公表する場合があり,申請者はこれに対して異議を申し立てることができません。」
点数の半分をしめる事業計画は保護者も見たいです。市営の保育所であれば、京都市のガイドラインから外れたことをしていた場合に、ガイドラインから外れていますよ、と指摘することができますが、民間園ではそれができません。事業計画があれば、事業計画との比較で移管先法人が実際に計画どおりの保育をしているかどうかを保護者がチェックすることができます。移管先法人も自信を持って作成した計画でしょうし、まさか移管を受けるためだけに出鱈目な計画を出しているわけではないでしょうから、公表しても良いはずです。京都市としても、いい加減な計画を出されるのは本意ではないはずはので、事業計画を保護者に対して公表するよう明記してください。
3.募集要項(案)4(3)について
これまでどおり法人毎の点数を公表すべきです。申請者と点数が公表される前提にあることは、緊張感により民間法人の保育の質の底上げや、質の低い法人が応募しない抑止力を持つこととなります。民間の保育水準に引き上げるためにも、点数と法人名を公開することは必要だと考えます。
4.募集要項(案)5(1)アについて
土地については、「車寄せスペース」も含めて、有償での貸付とすることを明記してください。また、現在の「車寄せスペース」は保育所建設当時に地域住民との間で駐車スペースではなくあくまでも車寄せスペース(離合スペース)だという合意をしており、現在は一時的な駐車スペースとして黙認されている状況にあります。京都市はこの経緯を重く受け止め、毎年の住民の代表者に挨拶をしたり、車寄せスペースが込み合う時間には門の外で交通整理をしたりしてきました。近隣住民との関係は今後もずっと続く問題です。過去の経緯を知らないまま移管されては、今後近隣住民と保育所との争いごとになりかねませんので、移管後もこの状況が引継がれるように、これらの内容を募集要項(案)に明記してください。また、このことに関連する支援室内の引継ぎ資料を移管先法人及び保護者にご提供ください。
★以前は住民代表に所長が挨拶に行っていたが最近はないようなので、そちらも継続してほしい。
5.募集要項(案)5(3)について
三者協議会の開催場所を修学院保育所内とすることを明記してください。協議内容が保育所のことであること、三者協議会中の保育、保護者の負担等を考えると保育所内で開催することが妥当と考えます。
★開く主体は京都市であることを強調したい。
6.募集要項(案)7の一段落目
以下のように変更してください。
「移管後の運営については、別紙4「移管後の運営に係る基本事項」を内容とした協定を締結したうえで基本事項を遵守していただきます。移管後に基本事項の違反が認められた場合は,京都市民間保育園職員給与等運用事業(プール制)における本市の人件費補助の支給停止を行う場合があります。また、基本事項の重大な違反が認められた場合は,損害賠償請求や他の法人等への再移管を行う場合があります。」
変更していただく理由は、基本事項については厳守していただく必要があり、重大な違反のみ対応策を記載しているだけでは不十分と考えるためです。
★今の書きぶりは、重大な違反のことしか描かれず、ちょっとした違反に対するペナルティがない。
7.小規模保育施設との連携協定について
小規模保育施設との連携協定を今のままの内容で再度締結するよう、基本事項に明記してください。小規模保育施設との連携は厚生労働省も強く求めているところです。
★保護者Kさんからの説明
現在2カ所の小規模保育所と、修学院保育所は提携しています。0~2歳までの子供を10名程度縦割り保育しています。1番のデメリットは3歳時の保活が難しく、家から遠い修学院に入りました。民間は3歳からの受け入れがすくなく、京都市だから入れたと感じます。小規模保育のあとの受け皿がないことは、働く親のサポートにはならないし、今までの京都市が担っていたシステムを新しい園でも引き継いでほしいし、基本事項にもれなく記入していただきたいです。
8.選定委員の任期について
選定委員の任期(改選月7月)は審議スケジュールに合わせるべきです。審議途中の選定委員の変更は、正しい審査を行うために好ましくありません。なお、保護者と新しい選定委員の間でも必ず意見交換できるようにしてください。
★清水委員委員が7月までとのことですが、意見交換をした方が変わるのは私たちとしてもよろしくないので、変わった後も意見交換させてください。
9.保護者への説明について
募集要項が確定時点で、部会の審議内容とともに確定内容(変更点等が分かる内容で)について、保護者向けに再度説明会を開催してください。
別紙4「移管後の運営に係る基本事項」について
★どうしてここまで細かいことを言うかというと、最低点が設定されていない以上、細かく描くしかないのです。意向調査を開示してくださらないなら、こうして保育の質を保つしかないのです。
施設長と保育士の欄
経験年数を証明する資料を添付するよう記載してください。法人の自己申告だけでは正確な経験年数が確認できず、募集要項を遵守しているかどうか把握できないため、文書での確認が必要と考えます。
以下の項目を加えてください。
・平成29年度時点における修学院保育所の保育士の経験年数、障害児保育経験年数、乳児保育経験年数を下回らないこと
職員の育成の欄
以下の項目を加えてください。
・非正規雇用の職員を雇用する場合は、正社員登用制度を設け、非正規雇用の職員が向上心を持って従事できるような仕組みを作ること
・職員の評価に360度評価の一環として保護者の目線を加えること
・保護者からの苦情が多い職員については、その対応に努め、当該職員の具体的な指導内容を職員に開示し、なお改善が見られない場合は保育以外の業務に就かせること
・エピソード研修を実施すること
・子ども達に対し「~ですか」、「~してください」と丁寧な言葉で話しかけることで、子ども達も自然と丁寧な言葉を身につけるよう、お手本を示す言葉づかいをすること
・子どもに対してきちんとした挨拶をすること
・保育所内の他のクラスの子どもの名前も覚え、保育士全員が子どもの情報を共有してクラスを超えた関わりを持って保育すること
その他の欄
以下の項目を加えてください。
・おむつは紙おむつか布おむつを選べるようにすること
・外国籍の利用者向けに献立やお知らせを必要な言語で作成、配布すること
保育内容全般の欄
以下のように変更してください。
・保育所保育指針に則り、現在市営保育所が実施している保育内容(子ども一人ひとりを主体として受け止め、主体としての心を育てることを大事にする保育「市営保育所 保育のガイドライン」参照)を遵守し、保育運営を行うこと。
★尊重ではなく「遵守」していただきたい。
以下の項目を加えてください。
・笛を使ったり一斉に子どもを動かしたり、一日のスケジュールを固定しすぎるなど「大人の思い通りに子どもをコントロールする保育」をしないこと
・テレビやDVDを見せず、保育士が絵本の読み聞かせをすること
・絵本の貸し出しを続けること
保護者対応の欄
以下の項目を加えてください。
・定期的に施設長と保護者会が話し合う時間を設け、保護者の要望に対して柔軟に対応すること
・保護者会(父母の会)を残し、保護者会活動の際は現状のように保育所ホールなどの施設を活用させること
・連絡ノートの活用を始めとし、懇談会や送迎時などで保育士と保護者とのコミュニケーションを図り、保育所での子どもの生活を保護者と共有すること
・送迎は各教室内で行うこと(感染症等の場合は除く)
・保育所の運営状況、法人の経営状況を年1回以上、定期的に保護者向け説明会を開催して説明すること
・経営状況が悪化している際には、悪化要因とその改善策を保護者に説明すること
★父母の会がなくなったり、ホールが使えなかったり、施設長と話せなくなることを防いでほしい。今の保育所は子供の様子を細かく教えてくれる。
障害児保育の欄
以下の項目を加えてください。
・子どもの障害は身体、精神、知的、発達と様々であるため、、疑いもきちんと含めて保育の配慮が必要です。
・保護者の意見にも疑いをみてほしいとあったので、疑いの子を早期に捉えて配慮できているかもわかりにくいと思いました。
宗教的な保育の欄
以下の項目を加えてください。
・子ども及び保護者の信教の自由に配慮し」のあと「た保育を行うこと。」を付け加える。神社へのお散歩など宗教行事以外でも配慮が必要な場合があるためです。
給食・調理の欄
以下の項目を加えてください。
・子どもと保護者の信仰に配慮した食事の提供を行うこと」を付け加える。
●保護者Sさん
私は精神的な病気で娘を修学院保育所に預けています。生後3ヶ月から体調がおかしくなり、娘を抱くことが難しくなり、外出もできなくなりました。子育てのできない自分を責める日々が続きました。区役所からの保健師さんが来られて、一生懸命、保育所を探してくれて、その結果、一時保育で、修学院保育所と錦林保育所に週3回預かってもらえるようになりました。このとき、も私は外に出られない状態でしたが、修学院保育所の先生が家に来てくれて、娘が通う保育所の、ロッカーやお昼寝する所などの写真を持ってきて、丁寧に説明してくれました。その後も、担任となった先生が何度も家に来てくれました。
娘が8ヶ月のとき、大きく体調を崩し、3ヶ月入院しました。そのとき助けてくれたのが、修学院保育所と錦林保育所の先生でした。病院から錦林保育所が近かったので、ハイハイする娘の姿を見に行きました。「体調の良い時いつでも見にきてください」と。そして、錦林と同じ市営保育所のつながりがある修学院保育所での様子も、そこで教えていただくことができました。その時の娘は私を母だと分かったのかは分かりませんが、娘の笑顔に安心しました。
入院先の病院からは、修学院保育所にも電話をしましたが、当時の修学院の所長も、電話で不安な気持ちを聞いてくれて、娘の様子を教えてくれました。
入院のときに助けられたサポートには助けられました。娘の様子が全く分からないでいたら、入院している間も自分を責めることになったと思いますが、サポートのおかげで、自分の治療に専念できました。
その後は、私の回復よりも娘の成長のほうが、うんと早いんです。私は、病気のせいで、と自信をなくすことがいっぱいありますが、そんなときは先生ががたが「お母さん大丈夫?」とさりげなく声をかけてくれます。ひとりではない、と感じる瞬間です。
修学院保育所は、先生ひとりひとりが子どもそれぞれのペースや個性を大切にしてくれて、親とと一緒に子どもが「自分を大切にできる」ということを、目指してくれていると感じます。お友達に思いやりをもち、それぞれの個性を自然に認め合うことができる。人間の成長にとって本当に大切な「私は愛されている、認められている」と子どもが思える土台作りの時期を、修学院保育所で過ごし、育つことができて本当に嬉しいです。
3ヶ月前、保育所の参観日のときに、保育所でパニック発作を起こしました。その時も、先生の対応に助けられました。先生は「○○○ちゃん(娘さん)は大丈夫だよ」と言ってくれて、大声を出したり慌てることなく、落ち着いて私の発作に対応してくれました。その後は発作がおさまり、娘と給食が食べられました。「野菜たべられるよー」と言う笑顔の娘を見ることができました。
こんな病気の私ですが、夢をもてるようになりました。今、子どもをまた望んでいます。そんな矢先の、民営化の話でした。
今の保育に感謝する機会を、改めてもらったと思っています。私が外出できなかった頃、生きるのが精一杯で、見えていなかった大きな支えが、今ははっきり見えます。私は、「本当に修学院保育所でよかった」と心から思っています。
修学院保育所のおかげで、私と娘の命が、今につながっているのです。そのことに感謝しています。
修学院保育所の保育を守ってほしいです。多くの人が望むすばらしい保育が、ここに確かに存在します。民営化する、それが帰られないのであればあれば、選ばれる法人の方には、保護者と子どもに寄り添ってくれるこの保育をつないでほしいと、強く望んでいます。
●岡委員
障害児保育の件ですが、保育園の世代だと「精神障害」(という診断)はないかもしれませんね。それぞれの配慮をすること、というのは私も同感です。できるだけ受け入れるように努力義務を求める書き方もありますが、「いろんな障害特性にあった配慮・考慮をすること」という一文言を入れたいと私も思います。
自閉症とダウン症でも本当に違います。間口が広くて奥が深いです。
障害を早期に捉えて対応する件ですが、1歳半検診で、知的障害のことはわかります。でも、アスペルガータイプのお子さんは集団活動がないとわからないし、小学校や大人になってもわからない可能性もあります。関係機関とよく連携を持っているとか、専門家に相談するなどが必要です。親に告知をするのはとてもデリケートですし保育士が早期療育を焦るのも問題がありますので、時間をかける必要があります。「早く障害を捉えてなんとかせよ」という意味の文言は問題があります。民間園の場合は、障害がわかった場合は療育園にいくよう進めることもあります。本人にとってはそのほうがいいかもしれません。預ける時間は短いですが。今の園で過ごしたい親の気持ちも尊重できるよう、関係機関を入れていただきたい。移管後に障害がわかった人にたいしても、そのまま保育を続ける「余地」を設ける必要があると思います。
●幼保・村上室長
関係機関との連携ですが「巡回指導」という形で、保育所から相談があれば様子をみることは、公営と民営で行っています。
●川北委員
私は、保育者の養成をしている立場です。二年ほどまえから学生の規定の実習に行くんですが、2年の秋に京都市の公立保育所にて3~4日実習をして、それを経て学生たちと振り返りをしています。2年秋はすべての実習を終えていますので、すでに、そのまま働けます、という位置付けなんですが、学生たちいわく(公立保育所は)建物古いし設備どうなんだろと思ったんですが、暖かい保育をされていた、と振り返っています。
保護者のご要望は、保育の質を落とさない、ということが大前提ということですね。保護者のご意見に目を通しましたが、職員の育成などは「現状の手厚い保育を継続してほしい」ということですよね。普通に常識で考えても「あたりまえ」なことを文言として入れる必要があるのか考える必要があります。
「大人の思い通りに子供をコントロールしない」なども、保育所保育指針などでもそんなことはさせていません。実際要望を言葉にしないと不安だ、という保護者の気持ちがあるのかなと思いますが、そこは少し、整理をした方がいいかなと思います。
●土江田委員
わたしが一番わからなかったんが、小規模保育のことです。小規模保育にあずけると、3歳時に必ず市営保育所に入れるんですか?
●幼保・村上室長
27年度から始まった仕組みなんですが、京都市の保育受け入れはそもそもポイント制なので、連携しているから必ず入れるわけではないですが、小規模保育の提携施設からその保育所を希望すると、10ポイント加算されます。3歳児からの受け入れを結ぶ修学院保育所のような保育所は少なく、(提携内容は)代替保育などが多いです。提携は、小規模事業者からの申し出があり、民間と小規模事業者と提携を結んでいます。
●保護者Kさん
民間園の場合、経営法人が同じであるなど、経営面の関連がなくても提携はあるんですか?
●幼保・村上室長
経営がどうではなく、立地的に近いことで連携を結ぶケースが多いです。
ーーー
●清水委員
私は、市内のこども園に娘を2人入れています。
質のことはやっぱり私も気になります。質が上がることは、いいことはあっても悪いことはない。私は私立に行ってるので、こういうこと(民間移管)はおこらないわけですから、不安はわかります。それで、私がお聞きしたいのは、募集要項の事業計画の公表を要望されていますが、どういったところを見たいのでしょうか。
●民営化対策委員長Sさん
事業計画は膨大なので、分厚いものでも資料をもらって、こちらで確認できればなと。その後5年10年が計画通りいくかはわかりませんが、市営みたいにガイドラインがあればわかるんですが、そういうのがないので、事業計画を参考にしたいです。
●土江田委員
市のガイドラインも変わらない訳じゃないです。京都市と民間がいい園をつくりたいという気持ちで書いてますんで、10年前に書かれた事業計画と変わらないのもおかしい。
「基本事項に対してどのレベルの違反が違反になるのか」というのも、これを全部文章にすると、保護者会がいま考えていることと10年後はまた違う可能性もあると思いますから、すべてを文書化するとかえってよくないのかな、という気もします。
●民営化対策委員長Sさん
もちろん10年後っていうのは極端な話で、私たちは、今いる自分のこどもが良ければ良い訳じゃなくて、(事業計画を開示しそれを保護者がチェックすることで)法人とコミュニケーションをとりたいんです。
●安保議長
保護者と園の関係の現状をお伺いしたいんですが、定期的に施設長と保護者が話す機会は今どうなっていますか?
●民営化対策委員長Sさん
今定期的にあるわけではないですが、ガイドラインで守られてますから、今はなにかあれば職員室に行けば話せます。
●安保議長
保育所のホールはどんな感じで使っていますか。
●民営化対策委員長Sさん
事前に所長にお願いして、日程調整して、使うときは時間はだいたい21時くらいまでです。お願いすれば柔軟に開けていただいています。
●安保議長
あと、連絡ノートの件は、修学院保育所に行って確認させていただきます。
本日は詳しい話をきかせてくださってありがとうございます。
大事なのは現にどんな保育を行っているか、応募園の考え方を聞くことが大切だと思っていますので、質問事項のなかに入れることと言えば、障害児にかんしてはひとくくりになっているので分けていただくとか。非常に丁寧に書いていただいているので。
現にどんな保育を行っているかを現地で確認できればと思います。
20:11
(修学院保育所の保護者がテーブル席からイス席へ戻る)
20:15
●安保議長
これから募集要項案の審議をしたいと思います。
●幼保・村上室長
選定委員に対して、本日の審議内容の説明(資料4~7)の説明。
資料4 昨年度の募集要項からの主な変更点
・法人の審査に最低点を設定する
・審査得点について法人名を伏せる(本日の審議で、公開の方針に。下記参照)
・保育士について、乳児保育経験者を増やす
・当分の間は「移管前年度」の行事を「原則」維持する
資料5
1・最低点の設定について(資料6で他都市の最低点設定を参照、設定していない都市も有、市の指定管理プロポーザルでは6割が基準)
2・審査得点法人名の公表について
3・引き継ぎ、共同保育の前倒し(資料7・現行の市の案とにたいし、引継ぎを頻回行った砂川保育所の実績を参照した)
資料8
p5 建物譲渡額については現在査定中
- - - - - 法人名と審査得点の公表について- - - - -
●安保議長
資料4、主な変更点のところですが、最低点をどうするかを、修学院保育所の保護者の方からも意見をいただいたので、次回の部会で検討したいと思います。
また、審査得点法人名の公表については、いかがでしょうか。いままで選定委員会の方針としては、法人名を公表しているところですので、ここであえて伏せる必要があるかどうかなんですけども、とくに、公表して差し支えがあったとか、現実的な問題は、なかったんですよね?
●幼保・村上室長
事前に、法人名や得点を公表するということを明記していますので、(法人からの)苦情等はございませんでした。
●土江田委員
私も公表の方向でいいと思いますが、募集要項にもとづく点のつけかたであって、項目にない点で、ええとこやあかんとこがあったり、これが全体的なもんではない、少なくとも一定の基準にもとづいている、という注意書きがほしい。すべての意味についての優劣に基づいている、ということではない。
●幼保・村上室長
(保育状況は不可でない法人でも)事業計画などが書けないと点数がとれないなどもありますし、そちらについては、表記も考えたいと思います。
●清水委員
保育園のレベルをつけるものではなく、移管に対する点なので、公表でいいのかなと思います。
●川北委員
選定する以上、公表はすべきだと思っています。基準、根拠がきちっと示されていればいいと思います。
●岡委員
私ははじめから、透明性を確保する意味で、公表すべきと思います。
●安保議長
では公表ということで進めます。
- - - - - 共同保育の前倒しについて- - - - -
●安保議長
共同保育の前倒しですが、部会での審議を尊重したいという市の報告がありましたが、この点についてはどうですか?
●川北委員
できる限り前倒ししてスムーズに引き継ぎが行われるようにしてほしいと思います。砂川の実績なんですが、乳児、用事のクラス担当者の6~8月、9月、月2日というのがもうすこし増やせませんか?
●幼保・村上室長
移管していない市営の保育所でも、4.5月はざわつくときです。落ち着く時期に、要所要所で来ていただいたことになります。毎日毎日見て、ということもありませんし、週1日でもいいのかなあ?と思います。週1日が妥当なのかというのも、持ち帰って、改めてお話したいと思います。
●土江田委員
共同保育には予算が必要なんですか?
●幼保・村上室長
そうですね、日が増えることによって経費も発生しますので、財政には話はしています。
●土江田委員
砂川の共同保育の経費は?
●幼保・村上室長
法人負担です。
●土江田委員
可能であれば、実際引継ぎに行かれた方に、ご意見として、これくらいがよかった、減らしたいなど、そんなにかわらへんわ、もっと増やした方がいいかもしれんなど、どういう印象をお持ちやったか聞ければと思います。
●幼保・村上室長
検討します。
●安保議長
保護者の方が心配されているんですよね。砂川の法人はより丁寧にされたということで、それを受けての京都市の報告、提案だと思いますので、予算的に確保ができるのであれば、そう言う方向で考えていければと思います。川北委員委員のおっしゃった、砂川の実績なんですが、乳児、用事のクラス担当者の6~8月、9月を月2日から増やす件も検討したいです。
●川北委員
子どもの姿は、週1回と月2回では全然違うんですよね。保育所の雰囲気もしっかり肌で感じて、できることならば、予算が可能ならば、週1回は行っていただくのがいいように思います。
●安保議長
次回までにご検討いただけますか。
●幼保・村上室長
わかりました。
●安保議長
清水委員委員からは(共同保育を手厚く対応するかどうかを、法人の)アピールポイントにしたらどうかとのことでしたが?
●清水委員
前回は、法人が負担しているとのことだったのでアピールすればと思いましたが、市の予算を使うならばルールにもとづくべきと思います。
●安保議長
では、京都市で検討していただくようにと思います。
- - - - -当分の間は「移管前年度」の行事を「原則」維持するという文言について- - - - -
●安保議長
「原則」を追記する件はどうですか。前回はこれでいいのではとのことでしたが。原則なので保護者としては「ゆるくされたらたまらない」とお考えでしょうが「ただし、保護者と話し合いで変更できる」などに表現をかえるのはどうでしょうか?
●幼保・村上室長
現状、大きい変更は説明のうえで、小さい変更はしていることもありますので、ものによって状況は異なるのかなと思います。最終的には、モノによってしっかり説明するということですので、あらためて次回考えていきたいと思います。
●安保議長
現状に即した形で、誤解のない文言にできればと思います。
●安保議長
最低点のところは今日ご意見をいただいて、私はもう少し考えてみたいと思います。
今日はもう時間もございませんので、次回検討ということでよろしいでしょうか。
では、
今日決めた点は
・法人名と点を公表する
・保育引き継ぎは市が検討
・文言は現状に即した形で誤解のない文言について検討し、最低点は保護者の意見にもとづいて検討する
ということでまとめます。
本日の部会は終了します。ありがとうございました。
20:40 終了
21:00には庁舎から退出するように、と職員よりアナウンス。