民対活動記録(京都市営・修学院保育所は平成31年度に民間移管予定。保護者たちの活動記録です)

京都市営修学院保育所が平成30年度に民間移管することに対しての、保護者たちの活動記録です。

第4回市営保育所移管先選定部会 書記録(2017.6.21)

PDFファイルはこちらです。
 
 
第4回市営保育所移管先選定部会 
2017年6月21日水曜日
18:30受付
19:00開会
20:45閉会
 
【場所】
子どもみらい館4F第二研修室
 
【出席者】
選定部会委員
●安保 千秋 弁護士
「京都子どもシェルター」の設立代表でもある
 
●岡 美智子 障害児親の会協議会 理事
「京都障害者親の会協議会」は北山通りにある北山ふれあいセンターを拠点に障害者相談、リーダー・役員の研修会等を行う
 
●川北 典子 平安女学院短期大学部 教授
研究分野は『保育内容研究(言葉)』『児童家庭福祉』『児童文学』『幼児教育、保育、子育て』
短大にて保育者の育成を行う
 
●清水 智 市民公募委員
娘2人を市内の私立の子ども園に預けている
 
●土江田 雅史 公認会計士
 
会場は、修学院ホールくらいの広さの部屋。
・記者席テーブル5名
・テーブル席での傍聴3名(どのような区別かは不明)
・イス席での傍聴20名
 うち、修学院保育所父兄10名、保育士3名。
(広報では傍聴20名が上限とされていたが、第二回部会をうけた保護者の要望により、市も柔軟に対応し、予定を上回る傍聴が可能となった。)
 
部会中の保育は、2F和室にて、年少児2名、年中児4名の、合計6名を保育。
第二回選定部会と同じ保育士が2名で保育にあたった。
 
(この書記は、選定部会の現場において、リアルタイムでタイピングしたものなので、大部分が、大意を捉えた書き方となっていることをご了承ください。発言の詳細は録音がありますので、必要に応じて録音を起こします。)
 
 
19:00 開会
●幼保 三宅課長
司会より挨拶、携帯電話諸注意、京都市市民参加条例に基づき公開される由を説明、5名の部会員が揃っているため、今回の部会の成立を宣言。
(※6/12に淀で行われた選定部会は、土江田委員は不参加)
配布した資料の確認を行う。部会長に進行を渡す。
 
●安保部会長
修学院保育所、淀保育所の保護者からの意見の取り扱いについて審議し、募集要項を検討したいと思います。募集要項の変更点について事務局より説明をお願いします。

 

 
●事務局(村上)
本日配布した資料1、が募集要項案の主な修正点です。
第二回審議の結果、前年度同様、移管先候補者の選定の公表を行うことになりました。
採点の点数が法人の保育の質を直接表すものではない前提で、移管先候補者の選定理由、得点を公表する。
また「当分の間、移管前年度の行事(数、種目、内容等)を原則維持すること」という文言を変え「当分の間、移管前年度の行事(数、種目、内容等)を維持すること、ただし、変更がある場合は三者協議会で協議すること」が追記されました。
 
●安保部会長
この点について質問はありますでしょうか。
(挙手なし)行事に関しては「原則」を削除し、「ただし」をつける、と。これから移管時の子どもさんが、退園するまで、ずっとこの行事をそのまま維持するとしたら、年によっては、行事が変わることもあるかもしれないので、ということですか。
 
●事務局(村上)
そうです。
 
●安保部会長
では募集要項案の審議について
保護者の方の意見を整理したものを用意していますので、ご説明ください。
 
●事務局(村上)
資料2をごらんください。
前回いただいた保護者のかたの意見をまとめています。
資料4について補足ですが、前回の部会の中で砂川の実績を見ていただきまして、川北委員から、幼児・乳児クラスの6~9月の引き継ぎを月2回から週1回にできないのかという話がありました。今回の資料は前回同様、月2回と記載してあります。これについて法人に確認したところ、7、8月はプールがあり、プールは市営だと組み立てる場合もありまして、「引き継ぎが週1回であればプールの体制やプールの大きさの違いも学んでいける」「園児との交流などメリットもある」とのことですので、その点ご審議ください。
 
●安保部会長
それではこの資料に従って審議を進めていきたいと思います。
 
【最低点の設定について】
前回までの審議状況→他の自治体の例を参考に検討していく。
修学院保護者意見→過去3年以内に合格した法人の平均点を元に、139~141点と定めることが妥当
上記をふまえて審議。
↓↓↓
審議の結果 合格最低点は、105点・7割に設定。
 
●安保部会長
まず、最低点の設定のところです。前回までの審議のところで、他の自治体の実態は資料を集めていただきました。それに対して、保護者の方々の要望は、過去3年の平均から、139~141点の設定が妥当とのご意見をいただいています。
まず、前回事務局が調べた数値である、「他の自治体や指定管理の採点」以外に参考になる数値はありますか。
 
●事務局(村上)
あれから色々調べていたのですが、最低点となりますと、検索すると大学などの合格最低点は出てくるんですが、なかなか出てこず、最低点の設定しない自治体も多く、明確な根拠がわからない状況でして。どういった形で設定を、というとき、京都市としては元々最低点の設定がなかったのです。市内の保育を高く評価しているところでありますが、保護者の方の不安を解消したいという思いもあります。
保護者の意見で、保育所の中で高水準を維持する場合、それ以下は困る、という意見はありましたが、最低点を設定となると、他都市の基準を参考にせざるをえないという考えです。
 
●土江田委員
質問なんですけど、139~141点というのは、百分率だとどれくらいですか?
 
●事務局(村上)
92~93パーセントです。
 
●土江田委員
この3年間の法人の最低点はわかりますか?
 
●事務局(村上)
105~107点(70パーセント)が法人の最低点です。
 
●土江田委員
私の意見ですけど、私が関わっていたところでは、60点が最低合格点で、そういうイメージがあります。しかし、科学的にこの数字が正しいなどと判断するのは難しいと。保護者の方の要望も多いんで、私の感覚では7割を足切りにするのがいいのではと思います。
 
●川北委員
他の市の例が多いとは思えないんですが、だいたい7割程度かなと思います。
ほかの小項目がどうなのか、というのも考え合わせていかないとなという気がしてるんですけど。
 
●安保部会長
他の小さい項目で0点がついた場合どうするか、ということですか。
 
●川北委員
そうですね、小項目で0点がつく場合、それがどれだけ酷いことなのか、をどう設定するのかということです。
 
●安保部会長
最低点にも(小項目の中の)配分をみたほうがいいということですね。
 
●岡委員
最低点を設定している都市を参考に、7割が妥当であると思います。
 
●事務局(村上)
こちらで資料にあげているのは政令指定都市のものです。他の街も設定は6~7割が多いという状況でした。
 
●清水委員
資料3の下にもありますが、指定管理(の最低合格点)は60%とあります。それと同じというのはどうかと思います。他の街で7割程度というのが多く存在するなら、7割が妥当かなと。105点(=7割)で足切りすべきなのかは判断できませんが、他の都市と比べて高いところをとる、ということで、7割が妥当かと思います。
 
●安保部会長
修学院の保護者の方々から要望されたのは、過去選定された法人の点の平均(139~141点)ですので、それを最低点とするのは難しいと思います。
過去選定された法人とも、採点方式もかわっていますので、比べることも難しいと思います。
最低点、足切りとすると、7割が妥当と思います。委員の方もそういう意見です。
川北委員から、小項目の配分について意見がありましたが、どうですか。
 
●清水委員
去年あった「小項目の点数にゼロがある場合は不合格」という項目を消すのは、やめたほうがいいと思います。
 
●川北委員
そうですね。そこは残したほうがいいと思います。
 
●岡委員
同様に賛成です。
 
●土江田委員
(項目ごとの得点が)偏っていないことは必要だと思う。
 
●安保部会長
では、足切り合格最低点は7割(105点)で、小項目を合計した中項目の点数ゼロだと不適格、という条件は、存続します。
 
 
【移管法人の事業計画の公表について】
修学院保護者意見→移管先法人が実際の計画通りの保育をしているかどうかを、保護者がチェックできるよう、保護者が求めた場合に事業計画を公表してほしい。
上記をふまえて審議。
↓↓↓
審議の結果 保護者が求めた場合に事業計画を公表することに決定。
 
●安保部会長
では、事業計画の公表についてご意見をお願いします。
 
●岡委員
私の職業の感覚からしますと、ホームページで第三者も含めて公開している事業所のほうが多いです。事業計画は事業所のものではなく、利用者、第三者も見られる、保護者会の懇談などでは、事業計画を共有してほしいと私の事業所では保護者にいっています。赤字の報告も、来年はどう黒字にするかと報告しています。
 
●安保部会長
そういう事業計画ではなく、今回移管先募集を行ったときに、書面審査に提出された、応募時の事業計画を見せて欲しいという趣旨だと思います。
 
●岡委員
ならば、市営から民営に変わる、大きな変化だと受け止めて当然なので、事業計画を公表してはいけないという理由がわからないので、公表するべきだと思います。
 
●安保部会長
「情報公開条例」に基づいた場合、公開はできるんでしょうか?
 
●事務局(村上)
公表する場合、記入頂いている個人名などは隠す形になりますし、今後の審査に問題がなければ公表はできます
 
●岡委員
市にとってまずい点はあるんですか?
 
●事務局(村上)
個人名などは条例に基づいて公表出来ないということになりますし、他に書いていただいている部分で、どうしても(まずい点)というのはありません。
 
●清水委員
個人名などの問題がクリアできるなら、公開でいいのでは、と私は思います。
 
●土江田委員
これは、「計画」のことですから個人名はあんまり出てこないと思います。公表できない特別な理由はないと思います。保護者のご要望もあることですし。
 
●安保部会長
委員の方は公表したほうがいいという意見ですが、市としてはいかがでしょう。
 
●事務局(村上)
事務局の皆さんが公表がいいのではないかということでしたら、問題はありません。
 
●安保部会長
その場合は、今回の募集要項のどこに書くことになるのでしょう。
 
●事務局(村上)
資料の2ページ、カッコ5、著作権の帰属等のところに追記、と保護者からも要望がありましたので、ここに追記となります。審査時は公表できませんので、選定後、保護者の方が希望すれば公表という
 
●土江田委員
一般に公開するんでしょうか。
 
●事務局(村上)
一般に公開ではなく、今後の移管に当たって保護者の方が把握したい、とのご要望でしたので、保護者の方に公開するという方向がいいと思います。
 
●安保部会長
移管先候補者の決定後に、保護者が希望する場合は、保護者に対して公開する、ということでよろしいでしょうか。
 
●委員同意
 
 
 
【車寄せスペースについて】
修学院保護者の意見→駐車スペースではないため、込み合う時間帯の交通整理等は保育所において対応していただいている。車寄せスペースについても有償の貸付とし、これまでの対応が引き継がれるように、募集要項に記載してほしい。
保育所保護者の意見→車での送迎を続けられるよう駐車場の確保を続けてほしい。
上記をふまえて審議。
↓↓↓
審議の結果、「移管候補者に十分引き継ぎ、市の方からも説明する」と確認するが、要項への反映があるかどうかは明言されず。
 
 
 
●安保部会長
車寄せスペースと駐車場の確保について、事務局の方から現状を説明してください。
 
●事務局(村上)
修学院保育所の車寄せスペースについて、保育所が建つ前年度、保護者や住民にあくまでも「駐車場」ではなく「車寄せスペース」である、という事実が確認されています。保護者のご協力のもと、地元との関係を維持していくことを元に、なるべく長いこと車を停めない、早い回転をするなどの協力を、皆さんに頂いています。淀については元々駐車場がなかったんですが、近くに京都市の土地があるので、車を置くスペースがあると。もともと他局の土地ということで、移管に当たっては手続きをする予定です。
 
●安保部会長
去年も山ノ本保育所移管のときに、車の通りが多く、車を置くとすぐに駐禁が取られるということで、保育所にも十分検討していただき、「何らかの対応」を取っていただくことになりました。保護者のかたも困られるので。今までの経過については十分に、審査の時にも法人に(駐車について)対応されるのかという確認もしていって、反映したいとは思うんですけども、これをあえて募集要項に入れるかどうかという点はどうでしょうか。
 
●清水委員
淀に関しては市の土地ということですが。
 
●事務局(村上)
淀の保育所は資料の33ページに駐車場としての貸付料を書いています。
修学院は駐車場ではないので、そういう位置づけでは書きませんが、敷地ではありますので、それも踏まえて貸付料を算定しています。
 
●移管候補者に十分引き継いでいただき、市の方からも説明していただくと。それでよろしいでしょうか。
 
●委員同意
 
 
【三者協議会について】
修学院保護者の意見→三者協議会の主催者や回数、開催場所が明確ではないため、これを明確にするよう変更して欲しい。
上記をふまえて審議。
↓↓↓
審議の結果、「三者協議会の構成に 京都市 と明記して、保護者の方の要望を踏まえています」と発言し、部会委員も同意。
傍聴した保護者としては、責任の主体に関して考慮が足らないと感じたので、開催主体が「京都市」であることを明確にするよう、今後追記を要求する)
 
●安保部会長
三者協議会については、募集要項の別添5に書かれています。
 
●事務局(村上)
募集要項案46ページにあります。場所、開催頻度年5回程度、臨時開催あり、構成についても、(保護者・移管先法人等に併記して)「京都市」と明記して、保護者の方の要望を踏まえています
 
●安保部会長
基本事項のところの「三者協議会の設置」のところに、「別添5参照」と明記いただき、三者協議会のあり方をご理解いただくのはいかがでしょう。
 
●事務局(村上)
その参照はすでに基本事項に入っていますので、事務局としてもこれで良いかと思います。
 
●安保部会長
この形でよろしいでしょうか。
 
●清水委員
特に問題ないと思います。
 
●委員同意
 
 
 
 
 
 
 
【重大な違反だけでなく、軽微な違反を犯した場合の罰則について】
修学院保護者の意見→重大な違反だけでなく、軽微な違反を犯した場合の罰則として、京都市民間保育所職員給与等運用事業(プール制)における、人件費補助の支給停止を行う場合があることを追記してほしい。
上記をふまえて審議。
↓↓↓
審議の結果、「重大な違反」でなくても損害賠償請求はできるので、軽微な違反については記載しないこととなりました。
(その結論であるならば、募集要項5ページの7に書いてある「重大な」という言葉を削除するよう今後要求する)
 
●安保部会長
重大な違反だけでなく軽微な違反を犯した場合の罰則として、プール制における対応について、事務局にご説明いただきます。
 
●事務局(村上)
京都市から保育園連盟にまとめてお渡しし、分配しているものなので、京都市から出せる制度にはなっていないものでございます。
 
●安保部会長
保育園連盟という他の団体のことである、ということですね。
保護者としては、違反の場合制裁がないと不安ということだと思います。軽微な違反であっても、「京都市、保護者から損害賠償請求に応じること」と書いていますので、必要ならそういった措置ができるような基本事項にはなっています。そういう条項があるので、今回は保護者からご意見をいただきましたが、これは別団体のことなので、それについては今回は書き込まないということでどうでしょうか。
 
●委員同意
 
●では、今回は書き込まない、ということになります。
 
【小規模保育施設との連携協定について】
修学院保護者の意見→小規模保育施設との連携協定を現在の内容で再度締結するよう、基本事項に追記して欲しい。
上記をふまえて審議。
↓↓↓
審議の結果、小規模保育所が要望するならば、連携を継続することを基本事項に追記。
 
●清水委員
小規模保育施設と保育施設の間のことで、現行の連携協定は維持しつつ、小規模保育施設がいやだという場合は、それを止める必要はないと思います。
 
●安保部会長
小規模保育施設が望まれる場合は引き続いて以前通りの連携を行う、ということを加味するということでいかがでしょうか。
 
●岡委員
小規模保育施設が望む場合は連携を行うことを、基本事項に追記する、ということでいいと思います。
 
●川北委員
移管先法人は現状通りの連携を継続する、という姿勢を示す必要があると思います。
 
●清水委員
あくまでも小規模保育施設がが望んでいるのであれば、ということをベースにはしますが、移管先の園には、もともとある連携状況を維持していただく、ということでいいと思います。
 
●安保部会長
小規模保育所が要望するならば、連携を継続することを基本事項に追記します。
 
【保育士の経験について】
修学院保護者の意見→法人の自己申告だけでは正確な経験年数が確認できず、募集要項を遵守しているかどうか把握できないため、経験年数を証明する資料を添付するよう記載して欲しい。また、次を追記してほしい。「平成29年度時点における修学院保育所の保育士の経験年数、障害児保育経験年数、乳児保育経験年数を下回らないこと」
保育所保護者意見→正規保育士の確保を行ってほしい。
上記をふまえて審議。
↓↓↓
審議の結果、経験年数は就労証明書を移管時に確認してもらうことは京都市に確認してもらう。障害児保育については項目は追記しない。乳児保育経験については基本事項の項目に入れる。正規保育士の確保については募集要項に入れない。
 
●安保部会長
では、保育士の経験に関する要望について、こちらは対応は可能なのか事務局に伺います。
 
●事務局(村上)
今までは法人の申告に基づいて確認していました。最近保育の制度で、いろんなキャリアアップの関係など、就労年数で就労照明をするということも行っていますので、配属される職員のかたの就労証明をとっていただければ、一定の経験年数は書面で確認できると思います。
 
●安保部会長
書面で一定の経験年数は確認できるということですが、川北委員はいかがでしょうか。
 
●川北委員
経験年数はあくまで関わった年数なので、職員さんの資質実力がどれほどかを図るものではないと思うんですけども、一定の目安にできると考えることが可能であれば、そういう経験年数を書面にして、職員のレベルを見ていくことは可能なのか、でも私の中では、保育のレベルと(書面での経験年数を)つなげることは難しいと感じます。
 
●安保部会長
経験年数は就労証明書を移管時に確認してもらうことは京都市に確認してもらうと。
経験年数、障害児保育、乳幼児保育の経験年数の項目追記については、事務局はどうですか。
 
●事務局(村上)
公営と民営は平均勤続年数の差が大きく、人件費に結びついているところです。市と同じ年数を設定するのは厳しい状況ではあります。
我々としては、就労証明書をもとに、勤務年数の要件等基準を定めてますので、民間移管に関してはそれが妥当と考えています。
 
●安保部会長
川北委員の意見では、保育年数と経験を直結するのは難しいとのことでしたが。
 
●川北委員
市が示している一定の経験年数と、あとは保育の質を落とさないというところで見ていくしかないのかなと思っていますけども。
 
●清水委員
保育園はバランスが大事だと思うんですけど、バランスが質に直結していると思うので、あてはまらないのかなと。
 
●安保部会長
保育士の勤続年数や年齢バランスは書面審査でも重要に考えていまして、現在の人員や配置バランスでも聞いています。審査のときはかなり細かく審査をさせていただいてるかなと。そこで十分審査をして、バランスのいい職員の配置は点数が高い。今回乳児保育経験2年以上というのを基本事項に追記したので、基本事項が守られているかなども分かるので、そういう形でいかがかなと。
 
●土江田委員
私たち過去の経験からして、経験年数、年齢バランスはけっこう重視して見ているところではあります。必ずしも移管先の議論だけでなく、経験年数の豊富な方を保護者は望まれるというのは実際あると思います。若い保育士さんも、違った教育で新しいスキルを身につけられた方も来られるので、経験年数以外のメリットもありますので、私は記載の必要はないと思います。
あと、就労証明は、たとえば10年前に北海道で保育士していました、とかでも、有効になるんでしょうか。
 
●事務局(村上)
最大10年以上ということなので、そこまで戻らなくても・・と思います。
 
●岡委員
障害児保育経験年数も上がっているんですけど、中にはね、障害者感も変わってきているんですよ。障害特性に応じたことは日進月歩、古いやりかたで保育をされるよりは、意欲的で若い人が多いなというほうがいいと思います。障害者保育に関しては、必要ないのではと思います。
 
●安保部会長
では、これについては項目を追記しない、ということでよろしいでしょうか。今の現状の保育園の職員の年齢構成などを丁寧に見ておりましたし、今後の配置バランスについてもさらに、今まで以上に丁寧に見ていくということで、私たち委員は審査をさせていただくということでよろしいでしょうか。乳児保育経験者の件は基本事項にも項目に入れてもらうということで、この件については確認したいと思います。
 
 
●事務局(村上)
保育所の保護者からの意見で、正規保育士の確保を行なってほしいという意見をいただいています。
京都市におきましては、基本は正規職員、年度当初のあと児童が増えることによって、基準改定があって、アルバイトもあり、各保育所は現在、全員が正規ではなく、延長保育に関しては朝、夕の嘱託職員がいるという現状です。
 
●川北委員
主に関わる人が正規であるというのは必要だと思いますが、保育時間が長いので、職員をどう配置して勤務時間を調整していくかはそれぞれの園でやりくりしていることでありますので。基本は正規職員の確保が大前提であると思います。
 
●できるだけ適正な配置でとは思いますが、全員が正規というのは、シフト等を考えると難しいので、正規保育士の確保は募集要項に入れないということでよろしいですか。
 
●委員同意
 
【職員の育成(研修、子どもへの対応、保護者対応)について】
修学院保護者の意見→
非正規雇用の職員を雇用する場合は、正社員登用制度を設け、非正規雇用の職員が向上心をもって従事できるような仕組みを作ること
②職員の評価に360度評価の一環として保護者の目線を加えること
③保護者からの苦情が多い職員については、その対応に努め、当該職員の具体的な指導内容を職員に開示し、なお改善が見られない場合は保育以外の業務に就かせること
④エピソード研修を実施すること
⑤子ども達に対し、「~ですか」「~してください」と丁寧な言葉で話しかけることで、子ども達も自然と丁寧な言葉を身につけるよう、お手本を示す言葉遣いをすること
⑥子どもに対してきちんとした挨拶をすること
⑦担任しているクラス以外の子どもの名前も覚え、保育士全員が子供の情報を共有してクラスを超えた関わりを持って保育すること
上記をふまえて審議。
↓↓↓
審議の結果、①~③は現在行なっていないので追記しない。④は研修があるため募集要項にはすでに含まれている。⑤、⑥、⑦は実際に行なっていて、京都市ガイドラインに集約される内容なので、あえて追記はしない。
 
 
●安保部会長
保育所運営と職員について、修学院からのご要望があります。現状について事務局からの説明をお願いします。
 
 
●事務局(村上)
非正規雇用の職員を雇用する場合は正社員登用制度を設けることはげんじょう市の制度はございません。
②現状はこのような取り組みはきいていません。
③保護者からの苦情の多い職員についての指導も現状はおこなっていません。
④エピソード研修については現状行なっているので実施は可能と思います。
⑤子どもに対してつねに「~ですか」「~してください」など状況に応じて使い分けています。
④、⑥、⑦は実際に行なっていますので、今後も継続していけると思います。
 
●安保部会長
①~③に関しては労務政策にかかわることですので、募集要項に入れるのは難しいかなと思いますが、いかがでしょうか。
 
●土江田委員
そうですね、人権的な観点からも難しいと思います。
 
●清水委員
現在市営保育所でやっていないことを募集要項に入れるのは難しいと思います。保育園も基本的には正社員登用をしたいと思いますが、なかなか人も少ない。雇用も多様化しているので、①~③は厳しいと思います。
 
●岡委員
募集要項にこれを書くかということですが、職員評価に保護者の意見を加えるかどうか、職員によっては、保育内容よりも保護者対応が良い場合もありえますし、記載はしない方向かなと思います。
 
●どのように職員と意思疎通をするかなどは詳しく応募時に書いていますので、募集要項には①~③の項目は入れないということで、
④の階層別研修は受講していただくので、実質は募集要項に入っているということでよろしいでしょうか。
では、⑤~⑦はどうでしょうか。
 
●川北委員
⑤~⑦は、子どもに対する姿勢としては当たり前のことかなと。ただ、もしそこに保護者の方が丁寧に子どもとかかわる保育士がいないのではとか、乱暴な言葉の保育士がいたら困るなど、不安や懸念をもっているのであれば、最低必要なことを追記して書くことが必要かと思います。
 
●安保部会長
その場合、どういう書き方をしますか。
 
●川北委員
⑤の、~ですか、~してくださいという接し方は、できてないところは多いと思います。場面によりますし、家庭での保護者の代わりという言葉遣いをしているところも多いと思います。ですから、具体的にというより、子どもへの話し方、挨拶、丁寧な関わり方をするという保育者の心構えとして書いておく。保育の現場では当たり前なんですが、あえて書いておくというのはあっていいのかなと思います。
 
 
●土江田委員
①~⑦全般のことは主に「評価」のことで、前回部会までにチェックしたこともあります。⑦の情報共有は、実地審査でも重視しています。言葉遣いについては、親近感がないなどの印象もありえます。子どもを大事にしているかという問題なので、法人園としてのアピールとして書いてもらうまでで、募集要項に書く内容には馴染まないと思います。
 
●安保部会長
募集要項のp52保育内容に追加する件かと思います。市営保育所ガイドラインに沿ってという記載があるので、そこにそれを入れるのかなと。
 
●川北委員
基本的には京都市ガイドライン、一人一人の子どもを大切にする、そういうところに集約されてるのかなと。さきほども「あえて書く」ということも言いましたが、ここに集約されるということでいいのかなと。
 
●安保部会長
書面審査で保育内容で書き込めることについて、法人の考え方を書いてもらう欄を入れるなど、p26の2のところの、運営についての項目にも、文言は考えなきゃいけないんですが入れて、実地審査でも確認をするということでいかがでしょうか。
 
●清水委員
p80保育の方針を書いていただくところの「どのような関わりによって」という文言に加えるのでいかがでしょうか
 
●安保部会長
文言は考え、法人にかならず書いていただくということでどうでしょうか。
 
●委員同意
 
 
【おむつの選択と、外国籍家庭への個別対応について】
修学院保護者の意見→おむつは紙おむつか布おむつを選べるようにすること、外国籍の利用者向けに献立やお知らせを必要な言語で作成、配布すること。
上記をふまえて審議。
↓↓↓
審議の結果、現状、移管済みの保育所ではどちらでもよい、ということになっている。言語に関しては、現在英語以外では作成していない。
 
●事務局(村上)
おむつの件ですが、これまで移管した保育所では、どちらでもよいということになっています。また、外国籍の方には、必要な言語でということで、市では英語では作成していますが、英語以外では作成していません。中国籍のかたがおられるところもありますが、そちらでは日本語でいいとのことで作成していませんが、要望があれば検討します。
 
●安保部会長
おむつの件は保護者の方も不安だと思いますので、現在は引き継ぎができている、ということで確認できていると思います。言語に関しては、文化的背景の異なる子どもさんへの配慮についても、書面と実地での確認を行っています。
 
【保護者対応について】
修学院保護者の意見→
①定期的に施設長と保護者会が話し合う時間を設け、保護者の要望に対して柔軟に対応すること
②保護者会(父母の会)を残し、保護者会活動の際は現状のように保育所ホールなどの施設を活用させること
③連絡ノートの活用を始めとし、懇談会や送迎時などで保育士と保護者とのコミュニケーションを図り、保育所での子どもの生活を保護者と共有すること
④送迎は各教室内で行うこと(感染症等の場合は除く)
保育所の運営状況、法人の経営状況を年1回以上、定期的に保護者向け説明会を開催して説明すること
⑥経営状況が悪化している際には、悪化要因とその改善策を保護者に説明すること
上記をふまえて審議。
↓↓↓
 
 
●事務局(村上)
①市営では定期的な施設長との対話は行なっていません。
②保護者会継続は保護者会の意思で移管先に
③、④は現状おこなっています。⑤、⑥は現状しておりません。⑥に関しては財政難による民間移管ということで、その件は説明会でお話ししています。
 
●安保部会長
募集要項の基本事項に入れるならば、保護者会のホール使用など、園の運営に支障がない限りは協力する、ということを入れる必要はあるかなと。経営状況のことについては、入れるのは難しいかなと。
 
●川北委員
いま現在やっていないことを項目に書くのは難しいかなと思っています。
③、④のところも、通常の保育場面では今は当たり前のことかなと思っているんですけども。
現状の市のガイドラインを尊重していく保育を移管先に続けてもらう前提を考えれば、日常の保育で当たり前のことかなと思います。
 
●清水委員
保育所ホール使用について、移管先法人によっては使用できないという場合もあるので、明記しておきたいと、それ以外は追記しなくていいと思います。
 
●安保部会長
保護者会との関係は、実地審査に行った場合も、ビラを貼るスペースがあるかなども確認し反映したいと思います。ホールについては施設管理になるので、保育所の本来の運営に支障がない限りは保護者会活動に提供すること、という内容を入れるということでどうでしょうか。
次回の議論はだいぶ残してしまいましたので、部会員の皆様には、意見をまとめていただき迅速に部会を進めたいと思います。
とくに、引き継ぎについては十分に議論をしたいと思います。
 
20:45閉会。
こどもみらい館は21時に閉館。
 
 
 
 
ーーーーー
6/21選定部会で時間が足らず、審議ができなかった要望は以下の通り。(配布資料2より)
 
保育内容全般
<修学院保護者意見>
・「保育所保育指針に則り、現在市営保育所が実施している保育内容(子ども一人ひとりを主体として受け止め、主体としての心を育てることを大事にする保育「市営保育所 保育のガイドライン」参照)を遵守し、保育運営を行うこと」に変更してほしい。
以下の項目を加えてほしい。
①笛を使ったり一斉に子どもを動かしたり、一日のスケジュールを固定しすぎるなど「大人の思い通りに子どもをコントロールする保育」をしないこと
②テレビやDVDを見せず、保育士が絵本の読み聞かせをすること
③絵本の貸し出しを続けること
 
障害児保育
以下の項目を加えてください。
<修学院保護者意見>
①子どもの障害は身体、精神、知的、発達と様々であるため、障害の疑いも疑いも含めてそれぞれにあった配慮をすること
②障害の疑いのある子どもを早期にとらえて保護者と協議の上配慮すること
<淀保護者意見>
・障害のあるこどもに対して専門知識をもった職員がサポートするとともに、療育機関や医療機関としっかり連携してほしい。
 
宗教的な保育
<修学院保護者意見>
・「子ども及び保護者の信教の自由に配慮した保育を行うこと。当分の間は、宗教的な行為(お祈り、講話等)や行事は行わないこと(クリスマスやひなまつりなど、現在市営保育所で実施している行事は可)」に変更してほしい。
 
給食・調理の欄
<修学院保護者意見>
・子どもと保護者の信仰に配慮した食事の提供を行うこと」を付け加えてほしい。
<淀保護者意見>
アレルギーについては、保護者、保育士、調理師など、チェック体制を整備し、誤食、誤飲のないよう徹底して欲しい。
 
保育環境について
<淀保護者意見>
畑などでの野菜や花を栽培し、育てる楽しみ、収穫する喜びを体験し、クッキングへつなげてほしい。また、小動物の飼育をし、命の大切さを学べるようにしてほしい。
 
事故への対応および不祥事への対応
<淀保護者意見>
安心安全は非常に重要なので、過去2年分だけでなく、5年、10年など、もっと遡って確認すべき。
 
 
引き継ぎ、共同保育の前倒しについて
<前回までの審議状況>
・できるだけ引き継ぎ・共同保育の開始を前倒しし、スムーズに引き継ぎをしていくことが望ましい。
・平成28年度の砂川保育所における引き継ぎに従事した法人職員の意見を参考に事務局で案を検討してほしい。
 
 
6/21選定部会の配布資料でカットされていた、6/9の第二回選定部会時の保護者の要望(前回の配布資料より)
 
8.選定委員の任期について
選定委員の任期(改選月7月)は審議スケジュールに合わせるべきです。審議途中の選定委員の変更は、正しい審査を行うために好ましくありません。なお、保護者と新しい選定委員の間でも必ず意見交換できるようにしてください。
 
9.保護者への説明について
募集要項が確定時点で、部会の審議内容とともに確定内容(変更点等が分かる内容で)について、保護者向けに再度説明会を開催してください。